第4回役員会

●2001年6月27日(水)(株)ラリーアート本社内会議室にて開催

  1.

九州主催者との懇談会についての報告(事務局による補足を含む)
・ 「ひえつき」終了後に椎葉村総合運動公園の体育館にてJRCA懇談会が行われた。九州の全日本四駆部門主催3クラブ代表者と、「ひえつき」に参加したJRCA個人役員および団体役員代表代理・事務局が出席。二駆部門主催者会員のグラベル・モータースポーツクラブは、都合がつかず欠席。

・ JRCAの活動についての九州主催者の評価、要望の概略

<活動全般について>
―JRCAの設立当初は、いわゆる「選手会」という圧力団体ではないかという警戒心が一部主催者側にあったことは否めないが、現在までの活動を見るかぎり、主催者、参加者、企業を結びつけるという趣旨で運営されている。この活動が生まれたことによって、これらラリーに関与する3者が意見を交わす機会は以前よりも確実に増え、ラリーの発展という同じ目標に向かってラリー界全体が良い雰囲気になってきたと感じる。今後もこの活動に期待するし、継続のために協力する。

―今後も主催者との意見交換をできるだけ多くしていってほしい。

―主催者の横の連絡がとれていないので、JRCAがその仲介役を果たしてほしい。

<タイムカードについて>
―タイムカードは不慣れなために使いづらい面もあったが、慣れればその問題は解消できると思う。―タイムの集計・確認がやりやすく、便利だと感じた。

―もう少し使いやすいように改良することも必要なのではないか。(「ひえつき」では各ページに下敷と付箋をつけた。)

―合理的な考え方をするヨーロッパでおそらく作られたものであり、国際ラリーでは標準的に使われているものであることを考えると、タイムカードには合理性・必然性があると思うので、今後も使用していくべきと思う。

―選手の間でもタイムカードの使い方をきっちりわかっていない人が多い。実際、ひえつきではカードブックを回収したときに、控えを切り取っていないものが40%もあった。出場者にタイムカードの意味と使い方を徹底させることがまず必要ではないか。→「手引書」で説明することが必要

―現在の形では「アベレージ走行ラリー」で使用するのは無理があるので、そのようなラリーでも使用できるようにすればもっと普及するのかもしれない。

―主催者側も勉強することが必要と思う。

<標識類について>
―大きい標識(赤いもの)は運びにくい面もあるが、視認性が非常によい。SSのスタート、フィニッシュ、ストップにこれを用いたことは大変良かったと思う。黄色い標識がやや小さめなのもよい。

―今年から標識類を使用するにあたり、それに合わせたレギュレーション作りに多少手間がかかった。以後はそういうこともないし、今後とも続けて使用したい。

<今後の振興策について>
―観客は来てほしいが、観客整理のための予算の問題から、あまりたくさん来られても困る、というジレンマがある。それが解消できれば、観客は多いほうがよい。

―地元に支持され、地元が参加してくれるイベントにしたい。

―現状では主催者や参加者を支援する企業の熱意が空回りしていると感じる。JRCAを運営する人たちが意識を高く持ち、主催者はよりよい運営のための態勢づくり、選手においてはマナーの向上など、それぞれの足元を固めることが信頼関係の育成につながる。互いの信頼があってこそ協力できるし、それが振興につながっていくと思う。逆に、信頼関係がなければ必然的に抑制する方向になってしまうだろう。

―新規参入者を増やしていかなければならない。ギャラリーに声をかけるなどの方法もあると思う。

<その他>
―レッキの実施は安全性向上に絶大な効果があった。

―作成予定という「手引書」については大いに賛成するし主催者も協力すべきと思う。「世界標準だから」というのではなく、「全日本として統一したものを作るにあたって、世界標準を参考にする」というスタンスがよいと思う。

―最近のラリーは「走って終わり」というものが多くなっている。ラリーというものは本当にそれでいいのだろうか?JAFの規則にある「70%のラリー区間」を実行するために、単にその距離を“回す”だけでいいのだろうか?JAFの答えがはっきりしないまま、そのような流れに乗ってしまっていいのだろうか?これらの課題はまだ解決されていないと感じる。

・ 役員から主催者へのお願い

―事前走行の問題もあるかもしれないが、パブリシティを稼ぐには事前のコース公開が不可欠。WRCでは事前レッキの発覚によって今年だけですでに30人が失格になっている。事前にコースを公開し、規則違反者に対しては厳しい姿勢で臨んでほしい。

―なるべく昼間にラリーを行い、見せる機会を多くしてほしい。夜は見えにくいうえに危険だし、夜に見たいという人も多くはないだろう。

―「日本アルペン」で初めてラリーを見に来た人たちは、その迫力や音に感動したようだ。ラリーはうるさいところも魅力なので、周辺民家への配慮からも夜にはなるべく走らないほうがよいと思う。

―競技終了直後に暫定表彰式をし、それを観客に公開してほしい。そのほうが選手も観客も盛り上がる。

―パブリシティの向上を考えた日程を組んでほしい。たとえば「日本アルペン」で金曜日に車検をしたのは、土曜日の朝刊に「今日からラリーが始まる」と報じてもらうためだった。

―土曜日だけ(日曜日の未明)で終わらずに、土曜日は夕方でやめて日曜朝から競技再開という日程のほうが、観客や関係者によって地元に落ちるお金も増えるのではないか。

―後になるほど速い人が出てくるほうがよいという観客心理を受けて、速い人が後ろになるゼッケンを組むのはよいと思うが、オーストラリアなどで行われているように、ギャラリーステージだけ出走順を逆にするという方法もある。国際ラリーで速い者順出走が一般的となっているのは、安全性と競技の合理性(中途キャンセルの場合の処置)を確保するためであることを理解されたい。

―サービス時間が全車に公平に与えられるよう、サービスの入口と出口にもTCを設置してほしい。

  2.

スパイクインターナショナル日本アルペンラリーで実施した観客アンケートの結果報告(省略)

  3.

次回実施予定の会員アンケートの内容について(省略)
*この日出された改訂案を入れて、ノースアタックにてアンケートを実施する予定でしたが、準備が間に合わず実施できませんでした。

  4.

「手引書」原案について
・ 内容は省略。「これを読めば海外ラリーにも行ける」というものが目標。

  5.

JRCAホームページ製作進行状況(省略)

  6.

収入計画について
JRCAホームページ、JRCAラリーガイド2001(手引書)、JRCAイヤーブック2001(選手紹介、イベントデータなど全日本ラリーの集大成的なもの)を作成し、それらへの広告掲載料としての協賛を募ることを多数決で決定。但し、

―ガイド、イヤーブックは配布対象を明確にするなど内容の再検討が必要。

―印刷物であるガイドとイヤーブックはリスクを考慮して慎重に企画する。

―今後も長く続けることを考えた広告料金設定が望ましい。

―「売って儲ける」という考え方ではなく、啓蒙活動としての展開が望ましい。たとえば、印刷物は送料のみで提供するなど、広めることを目的にした配布を。

―規則やハウツー的内容など新鮮さが必要なものは、印刷物に入れる際には特に配慮が必要。

<会費の徴収について>
―2002年度は「協賛金」として会員から任意の寄付を募る。

―2003年度から「会費」を徴収する。会費の金額はあらためて検討。

―上記については前もって会員に告知する。

―「会費」を徴収する以上、会員であることのメリットを提供する必要がある。具体的にどのようなメリットを提供できるかを早急に検討し、調整していくことが必要。

  7. 今後の内部事業計画
・「日本アルペン」のときと同様の観客アンケートを北海道の国際ラリーでも実施する。観客層が多少異なると思われるので、2つのアンケートの結果を総合することで、ラリーファンの全体像がよりよく把握できると期待する。

・ 開催告知に力を入れる。その際、3か月前にはスタートとゴールの場所を、また少なくとも2~3週間前には、ラリーカーが通過する場所がわかるような告知をすることが望ましい。「日本アルペン」では、トランスポートの沿道でも、通過するすべてのラリー車に向かって多くのファンが声援を送ってくれたことから、SSに限らず「ラリー」を見たがっている人が多いということがうかがえる。

・ BS日テレやスポーツ・アイは、情報提供さえすれば告知協力が期待できる。

・ 運営を客観的に評価するシステムを作る必要がある。観客数、メディア露出実績など、客観的な観点による評価システムを確立し継続して実施することで、JRCA活動の効果も客観的に把握できるのではないか。

・ 表彰式のときにだらしのない格好をしないよう、選手、チームに徹底する必要がある。

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