第6回役員会要約

●10月3日(水)午後1時半―5時 (株)ラリーアート本社内会議室にて開催

1.

タイヤ使用本数規制について

<規制への発想>
・どのモータースポーツカテゴリーでもタイヤ使用に関しては何らかの規制があり、野放しなのは全日本ラリーぐらい。スポーツである以上、規制があるのは当然といえる。コスト削減のみならず、スポーツ性を高めるという観点からも、規制は必要。
・現在の全日本ラリーでは特定選手に大量のタイヤが用意され、競技のイコールコンディションを大きく崩す要素ともなっている。新たに全日本に挑戦しようという人、また、全日本に参入してこれから育とうという人たちにチャンスを与えるためにも、タイヤの規制は必要。
・WRCでは、SS60kmを4本+スペア1本(シード外選手は2本)で走る設定となっているが、全日本ではSS3kmでタイヤを新品に交換することもよくある。道の状況によって磨耗度は異なるので、いちがいにSS距離では決められないが、今の全日本の状況は異常ともいえる。

<タイヤメーカーの意見>
・いずれ国内ラリー規則も国際規則に近づいていくと思うので、国際規則を参考に規制案を考えてほしい。
・SSの路面や距離が事前に公表されるのであれば、パターンの事前登録にも賛成する。事前登録制のほうが、コスト削減には効果がある。それがなければ、結局、準備する本数はほとんど同じ。
・最初から厳しくすると実現しにくいので、徐々に規制するという方法がよいと思う。最初は小さなことでも、とにかく何らかの規制を実施したほうがよい。
・タイヤメーカー各社は常に全車のタイヤをチェックしているとはいえ、規制を適正に実施するには、主催者の協力が不可欠になる。

<実現に向けての協議>
・コース状況によって磨耗度はちがうが、現在の全日本ラリーではSSを50kmも走れるタイヤはない。→コース状況がわかれば、タイヤメーカー側でそれに合わせて必要な耐久性をもたせたタイヤを作ることは可能。
・事前にコース状況が公開されればパターン登録も可能だが、現在の日本の状況では、主催者に今以上の負担を求めるのは無理がある。→タイヤメーカーとしては、生産段階では2か月、搬送手配には2週間の準備期間が必要。
・サービスを出るときに装着タイヤとスペアタイヤにマーキングをし、SSスタートまたはSSフィニッシュ地点においてマーキング(装着タイヤとスペアタイヤの両方)を確認することが必要。
・リタイヤした人のタイヤを使用したり、人から借りたタイヤを使用しないよう、ゼッケンもタイヤにペイントすることが必要。

<具体的規制案>
・SS距離が100km以下のイベントでは12本まで、100kmを超えるイベントでは16本までのタイヤ使用を認める。
・使用できるパターンは2種類までとする。サイズは問わない。
・事前登録制ではないので準備本数は変わらないが、少なくとも実際の使用本数を減らすことはできる。
*上記規制案を各タイヤメーカーにて検討後、次回役員会にて再度協議する。

2.

JRCA運営費について
・ホームページができたので、このトップページへの広告協賛を募る。
・広告協賛対象としての「ラリーガイド」の製作について
――JAFで規則改訂の動きもあるかもしれないが、いつ、どういう形で実現されるのか、まだ不透明なので、JRCA内でまず「ラリーガイド」によって運営統一を図る。
――主催者会議(11月~12月に開催)にて提示できるよう準備をすすめる。

3.

ノースアタック計時問題その後
・役員会当日時点でAGMSC北海道からの返答はないが、何らかの反応をもって区切りとしたい。たとえば、AGMSC北海道のホームページに「計時問題への対応」を掲載してもらうなどの方法でもよいので、再度働きかける。→働きかけの結果、「ホームページに対応を掲載した」との連絡があった。

4.

ブリンプ(レカロ)との交渉状況
・2001年度分の協賛について合意した。→10月5日に契約書を交換。

5.

2002年シリーズ統一化
・これまでに役員会で決定した統一推進項目の中には、主催者によってはすでに実施されていることも多いので、その実態に沿って項目を整理する。
・主催者、出場者、協賛企業が合意のもとに統一をすすめるには、「見て喜ぶ人がいるからラリーが開催できる」ということを前提とする必要がある。その意味で、「パブリシティを高めるために、どういう効果があるか」という観点で統一策をまとめるのがよいだろう。
・参加者側も見ばえを良くするためにもっと積極的に協力することが必要。今はまだ見る人は少ないが、いずれ観客が増えてくることに備えて今から準備するに越したことはない。レギュラー出場者はチームウェアを揃えてそれを着用するように、特別規則の表彰式の項目で規則化してもらったほうがよい。

6.

その他
・ルート10延岡から、「JRCAまたはJAFから、シリーズ共通技術委員長を派遣してほしい」という要望があった。現状ではイベントごとに技術委員長の判断基準が異なるので、参加者も主催者側も非常にやりにくい。→JAFに要望を出す。


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