全日本ラリー選手権第5戦
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全日本ラリー選手権第5戦
まずSS1は、奴田原文雄が2位の石田正史に6秒近くの差をつけるぶっちりぎのベストタイムで幕をあけた。シーズン序盤はP-WRCとのかけもちによる欠場やマシントラブルにも見舞われ、第4戦終了時点でシリーズランキングは11位と大きく出遅れた奴田原は、ここ数年ほとんど定位置だった先頭出走ではなく今回は4号車。その出走順にも助けられてのタイムだろう。3番手には第4戦からお目見えの5号車田口幸宏。先頭で砂利かき役の勝田範彦は4番手につけた。 SS2はSS1のリピート2回目で出走順による有利不利は少なくなるが、ここでも奴田原がトップタイムをマークし、後続との差をジワリと広げた。石田は早くもタイヤバーストから30秒余りをロスし、優勝戦線から一歩退いた形となった。 SS1と同ステージの3回目であるSS3を終えた時点で、奴田原は2位勝田に12.6秒の差をつけ、今度こそ優勝に向けて磐石の態勢を築いていくかに見えた。午後は今大会の最長ステージ13.9kmをSS4/5/6と3周する。ここは午前のステージに比べるとアベレージ速度が高く、海外参戦でスピードを見につけた奴田原がさらにリードを広げることも予想された。 ところが最初のSS4で奴田原はコースオフからパンクし、ここでのトップ炭山裕矢に対して1分近いビハインドを負って脱落。炭山は勝田をかわして首位に浮上した。しかし同じステージの3回目となるSS6では、砂利のはけた路面で勝田がベストタイムを奪って首位炭山との差を2.8秒にまで縮めてレグ1を終える。いっぽう、奴田原と石田はその後猛追を開始、レグ1終了時にはそれぞれ3位と4位に復帰した。 翌日のレグ2は早朝の降雨でコースはセミウエット。残るSSは、SS7/9/11とSS8/10という2箇所だ。逆転優勝を狙う勝田は2番手出走で、浮き砂利掃除をしなければならないファーストスタートの炭山に対して若干有利といえよう。まずSS7で勝田はトップタイムをマークし炭山を逆転、首位に浮上した。 次のSS8では4番手出走の石田がトップタイムを記録して奴田原を追い上げる。首位の勝田もセカンドベストを記録して炭山との差を若干広げた。しかし同じ場所の2回目となったSS9・10で、炭山は勝田を上回り首位に再浮上、勝田は炭山に対して逆に1.2秒のビハインドを負うことになった。 こうして迎えた最終ステージのSS11、勝田はSS10で足回りを傷めたという炭山を再逆転、わずか1.1秒という僅差でこのラリーを制した。一方、3位争いは石田が奴田原をSS10終了時点で3.1秒差まで追い詰めたが、追撃もこれで終了。3位奴田原、4位石田となった。田口はレグ2に入ってブースト圧が上がらないというトラブルに悩まされてずるずると後退し、大庭誠介に5位を明け渡した。 また、JN-3では曽根崇仁がJN-2では田中伸幸がそれぞれ優勝している。 |
【全日本ラリー選手権 第5戦 総合結果】(出走24台/完走18台)
以下の車両、JN2は1400ccを超え1600cc以下の車両、JN1クラスは1400cc以下の車両。
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【参考総合結果表】
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