速く走るためだけでなく補強や万一のための安全装備も充実

ラリーは公道を使用するモータースポーツです。スペシャルステージで10分の1秒差を競って戦う選手たちのラリーカーには、速く走るためのチューニングはもちろん、ボディ補強や万が一の際の安全装備(消火器など)も施されています。

荒れた路面で全開走行を続けるマシンには大きな負担がかかります。高速でギャップを乗り越えたり、時には石を踏んだりしてダメージを受けることも少なくありません。そのため、マシンは強靭なサスペンションのほか、エンジンやトランスミッションなどを守るアンダーガード、乗員を守るためのロールケージが装備されているのです。

1. ロールケージ

アクシデントからクルーの安全を守るため、ラリーカーにはロールケージの装着が義務づけられています。FIAまたはJAFの厳格な規定に従って作られたもので、室内に張り巡らされた鋼管の総延長は数十mにもおよびます。

2. コクピット

ドア内張の素材置換や遮音材、リヤシート等不要な部分の排除が可能です。コ・ドライバー側にはラリーコンピュータが装着され、ダッシュボードには防眩加工がされるなど、ラリーカーとしての装備も追加されています。

3. 外装

競技用ライトポッドや車検を通過できるリヤウイングなどの追加パーツ、マッドフラップ、室内換気用のルーフエアベンチレーターも装着可能です。ボディ下部にはエンジンやトランスミッションを守るアンダーガードも装備します。

4. エンジン

エンジンの改造は規則により厳しく制限され、コンピュータについてはノーマル置き換えタイプであれば交換可能となっています。また、ターボ付き車両はグループN同様、吸気リストリクターの装着が義務付けされています。

5. サスペンション&ブレーキ

サスペンションは取付部分の改造なしに装着できるものであれば自由に選択できます。舗装路/未舗装路では別のセットを使用し、タイヤとホイールの変更に伴いブレーキローターのサイズも変わります。舗装路用には、より大きな制動力を発揮するよう大径のものが装着されています。

6. タイヤ&ホイール

現在、全日本ラリー選手権ではダンロップとヨコハマが代表的なタイヤサプライヤーと言えるでしょう。タイヤはホイールの適正適合範囲に含まれるサイズの装着が認められています。ホイールは各クラスごとに使用可能な最大サイズが定められています。

7. 駆動系

過酷な条件下で使用されるラリーカーの駆動系には大きな負担がかかります。そのためクラッチディスク、クラッチカバー、フライホイールなどの交換が可能とされており、強化品や軽量品を装着できます。ケースに変更がなければクロスミッションも装着可能です。