アキラ最終セクションの追い上げ空しく
榊雅広がMACラリー初優勝!
5月27~29日/愛媛県上浮穴郡久万高原
スペシャルステージ本数:9本
スペシャルステージ総距離:68.49km
ラリー総距離:216.97km
路面:オールターマック
路面状況:ドライ
2輪駆動部門は、開幕戦から約1ヶ月半のインターバルを経て、第2戦が四国山地の中央部・愛媛県美川村スキー場を基点に開催された。
全日本戦も4年目となるこのMACラリーは、24kmを超える長いスペ シャルステージが名物。
だが、昨年日本を襲った台風の猛威は、この地にも傷跡を残して いた。
おなじみとなったそのロングステージの一部が被害を受け、開通 はしたもののフルアタックできるまでには修復ならず。
やむなく14km強に短縮しての使用となった。
Bクラスは開幕戦優勝の榊雅広(インテグラ)とアキラ(セリカ) の一騎打ちが予想されていた。
いざ戦いの幕が開けると、02年全日本ラリー2輪駆動部門Aクラスチャンプの石城健司、前戦で5位にくいこんだ横尾芳則の2台のインテグラも加えて、僅差の争いがくり広げられた。
ラリー序盤をリードしたのはアキラ。SS1、SS2で連続ベストタイムという好調な滑り出しで、セクション1を終えてトップ。
アキラから8秒差以内に横尾、榊、石城の順で続いた。
しかし、セクション2に入ると、今度は榊がプッシュ。SS5、SS6でライバルをひき離す連続ベストタイムで、一気にトップへ躍り出た。
逆にアキラはこのセクションで徐々に遅れ、横尾、石城にも逆転されて4位に。
しかし最終セクション、榊に12.3秒差をつけられたアキラがスパート。SS7、8でベストタイムをたたき出して2.2秒差まで詰め寄る。
そして迎えた最終ステージ。ここで勝負が決すると思われたが、なんと先にコースに入っていた車両のトラブルでSS走行中断。榊、アキラとも、
走り終えたクルーのうちの最速タイムが与えられることとなり、榊2.2秒リードのままラリーを終えた。
「最終ステージで勝負していたらどうなったかわからない」とは勝った榊。接戦の緊迫ぶりがうかがえるコメントだった。
Cクラスは大庭誠介(スターレット)と三好秀昌(フェアレディZ)の戦いに若手の明治慎太郎(スターレット)がどうからむかといった様相。
現行のマーチにターボを搭載してきた高崎巧のマシンも注目を集めた。
だが、ラリー序盤で三好はミッショントラブル、明治はコースアウトと相次いでリタイア。
こうなると大庭の独壇場。セクション2までのSS6本全てでベストタイムをマークし、ここまでで35秒という大量リードを築くと、最終セクションではペースダウンする余裕すら見せて圧勝した。
期待された高崎マーチだったが、緒戦ということでセットアップが思うように進まず、4位入賞がやっとだった。
Aクラスは前戦優勝の全日本ジムカーナチャンピオン矢島融(シティ)、同2位の若槻幸次郎(マーチ)に加えて、04年全日本ラリー4輪駆動部門Aクラス3位の島田雅道(シティ)がどこまでやれるかが注目された。
開幕戦では全く精彩を欠き、5位に終わった島田。「甘く見ていた」と反省ともとれるコメントを残していた。
だが今回の島田は違った。「マシンのセットアップを図った」という言葉どおり序盤からベストタイムを連発。
特にロングステージでライバルたちを大きく引き離し、終わってみれば2位に20秒もの差で2輪駆動部門移籍後初優勝を飾った。
セッティングが決まらない矢島は、島田には離されながらも2番手争いを続けていたが、SS5で大きくロスし8位、若槻は終始タイムが伸び悩み7位。重くて非力なヴィッツで参戦する河野健司が4位と健闘を見せた。
【各クラス優勝者】
●2輪駆動部門Bクラス |
1位
|
榊 雅広/井手上達也 |
J&SクスコKYB BSDB8 |
1時間02分05秒1 |
2位
|
ア キ ラ/安東 貞敏 |
ARUZE TRD C-ONE CELICA |
1時間02分07秒3 |
3位
|
横尾 芳則/加藤 将敏 |
スキルガレージカ トウ(自)DC2 |
1時間02分07秒4 |
4位
|
石城 健司/漆戸あゆみ |
シャフトBRIGウェッズDC2 |
1時間02分17秒5 |
5位
|
上原 利宏/伊藤 一也 |
チェックメイト・シビック |
1時間02分44秒8 |
6位
|
森 博喜/藤綱 和敏 |
ミツバ・ラック・セリカ |
1時間03分01秒5 |
●2輪駆動部門Aクラス |
1位
|
島田 雅道/藤田 洋文 |
シックスセンスDLレカロシティ |
1時間03分23秒7 |
2位
|
山本 剛/伊藤 洋幸 |
Garage-knobシティ |
1時間03分52秒5 |
3位
|
西山 敏/馬瀬 耕平 |
el.DL.WAKO‘S.NASシティ |
1時間04分14秒5 |
●2輪駆動部門Cクラス |
1位
|
大庭 誠介/高橋 浩子 |
REPSOL ADVANスターレット |
58分07秒1 |
2位
|
青島 巧/高橋 巧 |
星自ターゲットBRIGEP |
58分16秒7 |
3位
|
藤井 博樹/原 信義 |
FLEX★bpDLスターレット |
59分16秒0 |
注)クラス区分は、排気量により分かれ、Cクラスは2000ccを超える車両、Bクラスは1400ccを超え2000cc以下の車両、Aクラスは1400cc以下の車両。
【参考総合結果表】
ご注意:ここに掲載の本レポートおよび結果表等はJRCAが独自に取材、入手したものでJAF公式発表のものではありません。従ってJRCA以外から発表されるそれらのものと若干異なる場合や誤りのある場合もありますので、あらかじめご了承のうえ参考資料としてご覧ください。