<エリア出口が本当のラリースタート>
ラリーのスタート会場には、たいていの場合、スターティングエリアが設けられ、パルクフェルメが適用されます。ここに競技車を運び入れるのは、出場選手でなくサービスクルーでもかまいません。スタート前の指定時刻までに競技車を入れると、いったん人はすべて退場します。競技車に乗り込むクルーは自分たちのスタート時刻の10分前にならないと入場できません。
自分たちの競技車に着いたら、まずエンジンをかけます。もしエンジンがかからない時には、外部バッテリーの使用が認められていますが、もちろんサービススタッフが用意して近くまで持ってきていることが必要です。ただし、そのバッテリーを競技車に搭載していくことは許されていないので、注意してください。
スターティングエリアの出口が通常そのラリーのスタート地点で、TC0となります。スタート時刻になるとTC0にチェックインしますが、ここではタイムカードにスタート時刻を記入してもらうだけです。

<セレモニアルスタート>
雑誌などで派手なスタートランプからスタートしていくラリー車を目にしたことがある人も多いことと思います。が、前述したTC0のスタートの説明で、おやっ?と思われたのではないでしょうか。
ルール上ではTC0がスタートになりますが、ビッグイベントであるWRCやアジパシなどの場合には、観客サービスのためセレモニアルスタートを設けることがあります。この派手なスタートランプは、TC0のところであったり、また、TCの先に設けられていたりします。いずれの場合も、スタートランプ上でフラッグを合図にスタートすることは、TCのチェックインとは無関係なのですが、この区間のロードセクションのターゲットタイムを多めに設定さえすれば、ラリーを進める上でもまったく問題が無いのです。
また、2002年の日本アルペンラリーのときの東京・お台場でのセレモニアルスタートは、TC0すら存在せず、ロードセクションのターゲットタイムもなく、単なるセレモニーとして行われました。セレモニアルスタートを終えたラリー車は、翌朝の指定時刻までに軽井沢のスターティングエリアに入場しさえすれば、誰が運転してどういう経路で軽井沢まで行ってもよかったのです。このように、セレモニアルスタートにはさまざまな方法があります。

JRCA Homepage