全日本ラリー選手権第3戦

全日本ラリー選手権第3戦
KYOTO南丹ラリーin ひよし
5月18~20日/ 京都府南丹市
スペシャルステージ本数:17本
スペシャルステージ総距離:70.19km
ラリー総距離:2レグ約383km
SS路面:オールターマック
SS路面状況:ドライ&ウェット


石田正史が負傷から完全復活、3年ぶりの優勝を飾る
勝田範彦は2位に入り、ランキングトップを維持


 開幕からのターマック3連戦をしめくくる今回のイベントは、京都府中西部に位置する日吉ダムの周囲をとりまく道路と、その北にある峠道が戦いの場となる。ダム湖を周回するステージはアベレージ120km超のSS14/17をはじめとしていずれも高速、いっぽう、峠道はタイトコーナーの連続でしかも針葉樹の落葉で覆われている。著しく性格の異なる2種類の道を攻略しなければならないうえに、ラリー前夜に降った雨が、さらに状況を複雑にした。

 スタート直前までタイヤチョイスに悩んだラリークルーたちは、「府民の森ひよし」をスタートすると、まず林の中のウェットな峠道に挑む。優勝候補筆頭の勝田範彦がスピンを喫して13番手に沈み、2戦連続2位の北村和浩はタイヤチョイスに失敗し7位と出遅れた。いっぽう、2戦連続3位の石田正史とP-WRCアルゼンチンから戻った奴田原文雄は好調な滑り出しを見せる。

 勝田はSS2以降、調子を取り戻して徐々に上位に迫り、北村もウェットの峠道で2位を9秒もちぎるスーパーラップをたたき出して急速に追い上げた。小雨が降ったりやんだりの難しい条件の中、コンスタントに好タイムを刻む石田がSS5で奴田原をわずかにかわしてラリーリーダーに立つと、奴田原はSS7で足回りを強打して23秒も遅れ、4位まで後退した。

 45分のサービスでランサーの応急修理をして戦列に復帰するも、足回りから来たダメージはパワーテアリングを奪い、奴田原はSS10でベストの北村から約37秒も遅れた。さらに続くダイムサイドの高速ステージではブレーキまで効かなくなり、このSSトップの勝田から54秒落ち、全車中最下位というタイムで入賞圏外に。こうしてレグ1終了時点では1位石田、2位勝田、3位北村がわずか6.8秒の間に並び、第2戦までと同じ3人が優勝をかけて争うことになった。

明けてレグ2は、天気予報とはうらはらに前日と同じ曇りときどき雨。ランサーを完全に修復した奴田原が、今年初めて設定された超高速ステージでその実力を見せ付けるも、8位まで上がるのがやっと。いっぽう、トップ3の順位は変わらず、石田が勝田との差を守りきって3年ぶりの優勝を果たした。表彰式では、2005年のラリー北海道での重傷から完全復活した石田に、仲間たちから惜しみない祝福の拍手が送られた。

【全日本ラリー選手権 第3戦 総合結果】(出走45台/完走37台)
総合順位
ドライバー/コ・ドライバー
車名
トータルタイム
1位
JN4-1位 石田正史/宮城孝仁
DL テイン マルシェ ランサー 49:15.1
2位
JN4-2位 勝田範彦/北田稔 スバルラリーチームジャパン・インプレッサ 49:20.9
3位
JN4-3位 北村和浩/山口顕子 アーレスティDL・KYBインプレッサ 49:26.3
4位
JN4-4位 福永修/奥村久継 オサムCLダンロップCMSCランサー 49:51.2
5位
JN4-5位 松岡孝典/木村裕介 ニシオガレージDLインプレッサ 50:17.0
6位
JN4-6位 松井孝夫/佐藤忠宜 アドバンPIAA-KYBランサー 50:21.3
7位
JN4-7位 堀田信/浦野昭美 DL・BRIG オサム ランサー 50:42.3
8位
JN4-8位 奴田原文雄/小田切順之 ADVAN-PIAA ランサー 50:51.1
9位
JN4-9位 大庭誠介/晝田満彦 REPSOL-ADVAN ランサー 51:01.7
10位
JN4-10位 高山仁/河野洋志 YKRNランサー☆プロDオサム 51:36.5
13位
JN3-1位 島田雅道/横川紀仁 DLシックスセンスSSRインテ 52:01.9
14位 JN2-1位 村瀬太/宮部弘陽 RSTアジップDLエナペタルEK9 52:15.1
25位 JN1-1位 廣瀬康宏/谷内壽隆 DLレイルBRIGキャッツCBシティ 53:20.3
注)クラス区分の説明:JN4クラスは2000ccを超える車両、JN3は1600ccを超え2000cc
以下の車両、JN2は1400ccを超え1600cc以下の車両、JN1クラスは1400cc以下の車両。


Event photo

総合1位(JN-4クラス1位)
石田 正史/宮城 孝仁

総合2位(JN-4クラス2位)
勝田 範彦/北田 稔

総合3位(JN-4クラス3位)
北村 和浩/山口 顕子

総合13位(JN-3クラス1位)
島田 雅道/横川 紀仁

総合14位(JN-2クラス21位)
村瀬 太/宮部 弘陽

総合25位(JN-1クラス1位)
廣瀬 康宏/谷内 壽隆

タイムコントロール


コース風景

【参考総合結果表】
  2007_rd3.pdf
  2007_rd3.xls
ご注意:ここに掲載の本レポートおよび結果表等はJRCAが独自に取材、入手したものでJAF公式発表のものではありません。従ってJRCA以外から発表されるそれらのものと若干異なる場合や誤りのある場合もありますので、あらかじめご了承のうえ参考資料としてご覧ください。

 

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