JAF公認の国内ラリーに参加できる車両

JAF公認のラリー競技会には、多くの場合、「FIA/JAF公認車両」または「JAF登録車両」での参加が可能です。ほとんどのスポーティ車は両方もしくはどちらかに登録されていますが、意外な車種が登録されていない場合もありますので、参加したい車両がこれらに含まれているかを確認する必要があります。これらはJAF発行の「モータースポーツイヤーブック」に一覧表で記載されていますが、年1回の発行のため発行後の新型車などについてはJAFに問い合わせる必要があります。

・FIA/JAF公認車両
FIA/JAF公認を取得するために自動車メーカーがFIA/JAFに届け出た車両です。WRCなどの国際競技に参加する車両なので、ランサーエボリューションやインプレッサWRXなどはこれらになります。

・JAF登録車両
FIA 公認の必要はないが国内の各モータースポーツに参加する可能性があるため、自動車メーカーがJAFに届け出た車両です。国内格式までのモータースポーツには参加できますが、WRCをはじめとした国際格式競技には参加できません。

ラリー車としての改造規定

JAFでは各レースをはじめ各カテゴリーごとに車両の改造できる範囲を「車両規定」として規則化しています。ラリーの場合は公道を走行するため、登録番号標(いわゆるナンバー)をつけた車両がジムカーナやダートトライアル、ラリー、レースに参加する際に改造できる範囲を定めた規則である「登録番号標付競技車両規定」が基本となっており、これらの規則にのっとった車両によってさまざまな競技会が開催されています。そしてラリー車にはさらに「ラリー車両規定」が制定されていて、全日本選手権ラリーや地方選手権ラリーのJAFが認定する選手権では、これにのっとった車両の参加が認められています。この「ラリー車両規定」はラリーに参加する車両としての社会環境や公平性、国際規則などを考慮した規則として2003年から大幅に改訂され施行されました。これにより全日本選手権には2003年以降これに従った車両(RN車両、RJ車両)の参加が認められることになりました。

・RF車両について
2008年から地区戦以下のラリー競技での参加者の負担を減らし、参加者を増やすことを目的にRF車両という分類が追加されました。このRF車両はRN車両やRJ車両のようにFIA/JAF公認やJAF登録がなされていない車両でもよく、さらにRN車両やRJ車両より緩和されたロールバーの装着や、その他の若干の規定を満たしていれば良く、さらに車検に通る範囲であればかなり自由な改造も良いことになっています。これによりRN車両やRJ車両のようにラリー車両規定に則ったシビアな車両製作の必要もなく、またラリー以外のビギナーモータースポーツ参加のためであるとか、ストリートチューンを楽しむために多少改造されているような車両でも少しの改修での参加が可能となりました。2010年からJN1,JN2クラスにこのRF車両の参加が決められることになり、原則として10年以内に生産された車両であれば、どんな車種でも参加が可能になりました。

・RN車両
FIA/JAF公認車両をベースにして作られるラリー車。ランサーエボリューションやインプレッサWRXなどはこれにあたります。
・RJ車両
JAF登録車両をベースにして作られるラリー車。セリカやインテグラなど1600cc~2000ccのFFスポーティ車の多くはこのRJ車両です。
・RF車両
FIA/JAF公認やJAF登録をされていても、されていなくても良いので車両の選択肢は大きく広がります。また改造規定も自由度が大きいのでマシン作りもシビアな規定に縛られないことで、参加車の負担が少ないものです。'09年のJN1.5クラスにはヴィッツ、コルト、デミオなどが参加しました。

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