
スポーツカーや町でよく見るクルマから
環境技術を搭載した車両まで参戦中
全日本ラリー選手権は、駆動方式や排気量などによって全部で6つのクラスに分けられています。
最上位クラスとなるJN-1クラスには、トヨタGRヤリス・ラリー2やシュコダ・ファビアRSラリー2などFIA規定のラリー専用車のほか、各国の統括団体(ASN)による公認のAP4車両、JAF公認のJP4車両が参戦可能です。
JN-2クラスは気筒容積が2500ccを超えるRJおよび気筒容積区別なしのRRN車両とされ、トヨタGRヤリスやスバルWRX STIなどのハイパフォーマンスカーが出場します。
JN-3クラスは気筒容積が1500ccを超え、2500cc以下の後輪駆動車で主力車種はトヨタGR86/スバルBRZ。多くのエントラントが集う激戦区のひとつと言えます。
JN-4クラスは1500cc超〜2500ccまでの前輪駆動と4輪駆動のRJ車両、RPN車両でスズキ・スイフトスポーツが主力車種。
JN-5クラスは、トヨタ・ヤリスやマツダ・デミオなど、1500cc以下のAT車を含む前輪駆動車が対象です。
2025年に従来のJN-6から変更されたJN-Xクラスは、2500cc以下のハイブリッド車や電気自動車などAE車両のクラスで、環境に配慮した技術の車両から高性能車まで幅広い車種での戦いを実現しています。
MORIZO Challenge Cup
2024年からJN-2クラスに含まれるサブカテゴリーとして「MORIZO Challenge Cup (MCC)」がスタートしました。これは若手育成を目的として、出場ドライバーに年齢を始めとした制限を設け、指定車両のGRヤリスも他のJN-2クラスを戦う車両よりも改造範囲を限定し参戦コストの抑制とイコールコンディションを実現しています。24年度には8組が出場し、山田啓介選手が初代王者になりました。山田選手を始めMCCの選手たちはTOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの育成ドライバーオーディションにも参加しました。
国内のラリー車両の主な車両規定
JN-1 | RRN車両を除くFIA公認車両、および国際モータースポーツ競技規則付則J項252条および253条の安全要件・一般事項等に基づくAP4などを含むASN公認車両または承認車両 |
JN-2 | 気筒容積が2500ccを超えるRJ車両および気筒容積区別なしのRRN車両 |
JN-3 | 気筒容積が1500ccを超え2500cc以下の後輪駆動のRJ車両、RPN車両 |
JN-4 | 気筒容積が1500ccを超え2500cc以下の前輪駆動および4輪駆動のRJ車両、RPN車両 |
JN-5 | 気筒容積が1500cc以下のRJ車両、RPN車両(AT車含む) |
JN-X | 駆動方式を問わず気筒容積が2500cc以下のAE車両 |
※過給器つき車両は排気量×1.7で換算した数値(ターボ係数)をもとに区分されます。
全日本ラリー選手権の基礎知識
1. ラリーってどんな競技?
2. 車両区分は全6クラス
3. 順位とチャンピオンの決め方は?
4. ラリーの流れはどんな感じ?
5. ラリーカーってどんなクルマ?
6. 観戦に必要なものは?