全日本ラリー選手権は、駆動方式や排気量などによって全部で6つのクラスに分けられています。これにより、同じクラス同士での見応えある戦いと、バラエティに富んだ車種の出場を実現しています。

JN-1クラス

最上位クラスとなるJN-1クラスには、トヨタGRヤリス・ラリー2やシュコダ・ファビア・ラリー2 EvoなどFIA規定のラリー専用車のほか、ASN公認車両のAP4車両、JAF公認車両のJP4車両が参戦可能で、JP4車両はFIAのRally2公認規則に準じて製作された公認取得前の車両、または海外の自動車連盟などが規定するグループAP4に準じて製作された車両を指します。

JN-2クラス

JN-2クラスは気筒容積が2500ccを超えるRJおよび気筒容積区別なしのRRN車両とされ、トヨタGRヤリスやスバルWRX STIなどのハイパフォーマンスカーが出場します。

JN-3クラス

JN-3クラスは気筒容積が1500ccを超え、2500cc以下の後輪駆動車です。主力車種はGR86/BRZで、多くのエントラントが集う激戦区のひとつと言えます。

JN-4クラス

JN-4クラスは1500㏄超〜2500㏄までの前輪駆動と4輪駆動のRJ車両、RPN車両。スズキ・スイフトスポーツが主力車種となり、各ラウンドで接戦が繰り広げられます。

JN-5クラス

JN-5クラスは、トヨタ・ヤリスやヴィッツ、マツダ・デミオなど、1500㏄以下の前輪駆動車が対象(AT車を含みます)。

JN-6クラス

JN-6クラスは、1800㏄以下のハイブリッド車や電気自動車などのAE車両クラスです。

JN-5、JN-6とも身近なクルマたちがベース車両となり、車種が豊富で車両製作コストも安く抑えられるため、全日本ラリー選手権のなかでも参加しやすいクラスとして注目を集めていますが、ドライバーの高度なテクニックは必見です。

なお、今シーズンからJN-2クラスのサブカテゴリーとして、若手育成を目的とした「MORIZO Challenge Cup」が組み込まれます。車両はトヨタGRヤリスで、参戦コスト抑制とイコールコンディションを目的に改造範囲を限定するカップ独自の車両規定が設けられています。若手の奮闘にもぜひご注目ください。

国内のラリー車両の主な車両規定

JN-1 RRN車両を除くFIA公認車両、および国際モータースポーツ競技規則付則J項252条および253条の安全要件・一般事項等に基づくAP4などを含むASN公認車両または承認車両
JN-2 気筒容積が2500ccを超えるRJ車両および気筒容積区別なしのRRN車両
JN-3 気筒容積が1500ccを超え2500cc以下の後輪駆動のRJ車両、RPN車両
JN-4 気筒容積が1500ccを超え2500cc以下の前輪駆動および4輪駆動のRJ車両、RPN車両
JN-5 気筒容積が1500cc以下のRJ車両、RPN車両(AT車含む)
JN-6 駆動方式を問わず気筒容積が1800cc以下のAE車両

※過給器つき車両は排気量×1.7で換算した数値(ターボ係数)をもとに区分されます。