ラリーは一般公道を使用して開催されるモータースポーツです。そのため、様々な設備やエリアは、開催地周辺に競技期間中だけ設置される点が大きな特徴で、市町村などの自治体や行政機構の協力の元、開催されています。

競技区間であるSSは、スタートやフィニッシュ、途中の走行状況の確認や緊急時の対応、競技中に関係者以外がコースに入らないように監視する人員(オフィシャル)が配置され、常に管理されています。

ラリーカーの整備などを行う「サービスパーク」、大会事務局が置かれる「ヘッドクオーター(HQ)」、車両を一時的に保管するための「パルクフェルメ」などは、開催地周辺の施設や駐車場などに設置されます。

ラリーによっては、企業ブースや地元グルメの屋台などが集まる「ラリーパーク」が設置される大会もあり、週末を通じてお祭りのような雰囲気を楽しむことができます。

Illustration/Atsushi Arino

1.スタート

多くのラリーでは式典としてセレモニアルスタートが実施され、スタートの様子を間近で観ることができる人気イベントです。ラリーによっては選手とハイタッチできるところも。

2.スペシャルステージ

スペシャルステージは全開のタイムアタック区間です。ドライバーたちのテクニックを堪能しましょう。タイムは10分の1秒単位で計測され順位が決まっていきます。

3.タイムコントロール

競技では、SS以外のあらゆる行動時間が選手ごとに分単位で指定されています。それをチェックするのが各所に設置されたタイムコントロール(TC)です。

4.サービスパーク

車両の修復や調整などを行う場所がサービスパークです。見学にはチケットが必要なラリーもありますので観戦情報を確認しましょう。また、周囲の安全に気をつけてください。

5.リグループ

リグループは車両の隊列を整える目的で設定され、パルクフェルメ(車両保管)状態が保たれます。レグ最後のリグループが次のレグ最初のTCまで続く場合はオーバーナイトリグループと呼びます。

6.リエゾン

SSとSSをつなぐ移動区間はリエゾン(ロードセクション)と呼ばれ、ラリーカーも一般道を交通法規を守って移動します。沿道で応援する場合は安全な場所で行いましょう。

7.ヘッドクオーター

競技全体を運営・管理する本部をヘッドクオーター(HQ)といいます。選手への通達や競技の途中経過や結果などのリザルトが掲示される公式掲示板などが設置されます。