RALLY 三河湾 2026 Supported by AICELLO

開催日時:2月27日(金)〜3月1日(日)
開催場所:愛知県蒲郡市
スペシャルステージ本数:16本
スペシャルステージ総距離:73.12km
ラリー総距離:246.44km
SS路面:ターマック
SS路面状況:ドライ
ポイント係数:1.0

2026年シーズン全日本ラリー選手権第1戦「RALLY 三河湾 2026 Supported by AICELLO」が、2月27日(金)~3月1日(日)にかけて、愛知県蒲郡市を拠点に開催された。トップカテゴリーのJN-1クラスは新井大輝/坂井理崇(トヨタGRヤリス・ラリー2)が優勝。2位に勝田範彦/保井隆宏(GRヤリス・ラリー2)、3位に鎌田卓麻/松本優一(シュコダ・ファビアR5)が入った。

■レグ1

2025年シーズンの最終戦高山から4カ月半のインターバルを経て、全日本ラリー選手権は、開幕戦をラリー三河湾で迎えた。今シーズンは、昨年までの8戦に福島伊達ラウンドが加わった9戦を予定。ターマックラウンド7戦、グラベルラウンド2戦で構成され、有効得点は昨年までと同じくベスト6戦。シリーズが8戦から9戦に増えたことで、チャンピオン争いにどう影響するのか、注目のシーズンとなる。

また、クラス区分が改定され、2500cc以下で2輪駆動のFIA公認車両やRRN車両、JP4車両を対象としたJN-2クラスを新設。昨年までのJN-2クラスはJN-3クラスへと名称を変更し、旧JN-3クラスと旧JN-4クラスが統合されてJN-4クラスとなった。今回、JN-2クラスには相原泰祐/上原あずみ(ダイハツ・コペン)がエントリーしたが、参加台数がクラス成立台数に満たなかったため、選手権規定によりJN-1クラスへと編入されている。

ラリー三河湾は、今年も山間部に組まれた高低差のあるワインディングロードや、竹島埠頭を利用したフラットなコースなど、バリエーションに富んだステージで構成。ラリー初日は午前中に「SS1 SSS KIZUNA 1(0.60km)」、「SS2 Kaminogo Sakamoto 1(6.88km)」、「SS3 Okazaki Tobone1(6.57km)」、「SS4 Kota Fukouzu Sport Park 1(4.80km)」の4SSを走行する。午後は「SS5 SSS Gamagori Takeshima 1(0.87km)」に続き、SS2からSS4を再走し、最後に「SSS Gamagori Takeshima 2」で締めくくる9SS、38.84km。今回、土曜日と日曜日には「SSS KIZUNA」において、WRCで活躍する勝田貴元がデモンストレーションランを披露したほか、隣接の特設ステージでトークショーも行われた。

JN-1クラスは、昨シーズンの最終戦までヘイキ・コバライネンとタイトルを争った新井大輝が、マシンをシュコダ・ファビアR5からトヨタGRヤリス・ラリー2にスイッチ。2月26日(木)に行われた公式テストでは「色々なセットアップを試している段階ですが、本当にドライブしやすくてびっくりしています」と、笑顔を見せていた。昨年のMORIZO Challenge Cup王者の大竹直生/橋本美咲もJN-1クラスにステップアップし、ZEUS AUTOMOTIVE CLUB SPORTSからエントリー。GRヤリス・ラリー2をドライブする。

ラリーは27日(金)夜、今年も大観衆が集まるなか、蒲郡駅前の特設会場でセレモニアルスタートを実施。翌28日(土)から本格的なステージが幕を上げた。SS1を制したのは、開幕を前にファビアR5のエンジン、ミッション、センターデフ、リヤデフを新品にリフレッシュした鎌田。0.2秒差の2番手タイムに新井敏弘/安藤裕一(スバルWRX S4)、0.9秒差の3番手タイムで大竹が続く。

本格的な林道を走行するSS2、ステージ中盤で順調に走行していた新井敏弘にエンジントラブルが発生。マシンを止め、この時点でリタイアを決めた。このステージを制したのは、「まずはチームとしてしっかりと進化していきたい」と語っていた新井大輝。6.88kmのステージで、2番手タイムの勝田に6.8秒、鎌田に13.9秒、奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス・ラリー2)に18.9秒の大差をつけ、一気にトップへ駆け上がった。

新井大輝はSS3、SS4と連続ベストを刻み、勝田に15.2秒差をつけて午前中のセクションを折り返した。32.4秒差の3番手に鎌田、SS4でセカンドベストをマークした奴田原が33.4秒差の4番手、福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアRSラリー2)は1分3秒1差の5番手。ラリー2に慣れるべく慎重なペースで走行を続ける大竹は、この日の昼サービスへの到着が遅れたことで50秒のタイムペナルティ。首位から1分49秒2差の6番手となっている。

ラグーナテンボスでのサービスを挟んだ午後のセクション、新井大輝は観客が集まったショートステージのSS5でも福永に0.2秒差のベスト。その勢いは止まらず、SS6、SS7、SS8と連続ベストをたたき出し、2番手の勝田との差を32.1秒、3番手の鎌田との差を58.9秒にまで拡大する。SS5の再送となるSS9「SSS Gamagori Takeshima 2」は、福永が勝田に0.2秒、新井大輝に0.3秒、鎌田に0.4秒差をつけて、今回初のステージウインを手にした。

初日だけで新井大輝は、同じマシンをドライブする勝田に32.0秒ものアドバンテージを確保。59.0秒差の3番手は「想定よりも滑りやすい路面で、マシンがトリッキーな挙動となってしまった」と、首を傾げた鎌田。1分04秒6差の4番手に奴田原、1分52秒9差の5番手に福永、2分42秒3の6番手で大竹が続く。

盤石の走りを披露した新井大輝は「午後は路面温度が上がったので、タイヤの摩耗をケアしながら走りました。テストで感じたとおり、GRヤリス・ラリー2は挙動が素直で、すごくドライブがしやすいですね。頑張らなくても曲がってくれますし、しっかり加速してくれます。コ・ドライバーの坂井選手とは今回が初ラリーなので、コミュニケーションを取りながら走りました」と、笑顔を見せた。勝田は「マシンのフィーリングはとても良いです。様子を見つつ、自分のペースで走っています。大輝はかなり速いですし、ちょっと追いつけないですね」と、新井大輝のスピードに驚きを隠さない。

JN-3クラスは、SS2でベストタイムを獲得した小泉敏志/加勢直毅(トヨタGRヤリス)がここで首位に立ち、内藤学武/大高徹也(GRヤリス)が僅差で追う展開に。SS7では昨年のJN-2クラス王者で3番手につけていた山田啓介/藤井俊樹(GRヤリス)が、スタートから1.5km地点で右フロントを側溝に落としてレグリタイアを喫した。一方、小泉は、9SSを終えて内藤に8.9秒差をつけてトップで折り返した。49.6秒差の3番手に大倉聡/豊田耕司(GRヤリスDAT)、58.3秒差の4番手に徳尾慶太郎/枝光展義(GRヤリス)。JN-3クラス内で展開されるGRヤリス/GRヤリスDATの若手育成カテゴリー「MORIZO Challenge Cup(MCC)」は、この日6本のトップタイムを連発した最上佳樹/小藤桂一が、奥井優介/藤田めぐみに、3.2秒差をつけて首位を走行している。

初日トップの小泉は「ラリー前に急遽エンジンを載せ替えたのですが、マシンは問題ありません。午後のループはツイスティな区間はいい走りができましたが、ハイスピード区間はダメでしたね。原因がセッティングにあるのか、ドライバーなのか。最終日はハイスピード区間が中心になるので、ちょっと対策を考えています」と、冷静にコメント。2番手の内藤は「今回も低速のクネクネした区間で小泉選手に離されて、ハイスピードで追いつく展開になりました。最終日はハイスピードセクションでしっかりと前を追っていきたいです。このクラスではまだ優勝していないので、頑張ります」と、最終日に逆転を狙った。

トヨタGR86/86/スバルBRZのFR勢と、スズキ・スイフトスポーツのFF勢による新生JN-4クラス。SS2で須藤浩志/新井和正(スイフトスポーツ)がトップに立つが、SS4でギャップでマシンを跳ね上げ、コースオフを喫してしまう。これで昨年のJN-3王者の山本悠太/立久井和子(トヨタGR86)と、2.0Lの旧型BRZを駆る鈴木尚/島津雅彦が同タイムで首位に並ぶ。続くスーパーSSのSS5は山本がベストで走り切ったがパイロンタッチでペナルティ5秒が加算され、このステージは1.5秒差の4番手タイムの鈴木が、ここで山本に3.5秒差をつけての単独トップに立った。その後、鈴木はSS6とSS7を連取して山本との差を7.2秒まで拡大するが、SS8で山本が逆転に成功。この日を締めくくるSS9も山本が制し、鈴木に0.6秒差をつけて初日を折り返した。23.9秒差の3番手に渡部弘樹/横山慎太郎(GR86)、47.9秒差の4番手に山口清司/澤田耕一(GR86)が続く。

僅差のトップで走り切った山本は「ラリー前から予想はしていましたが、林道ステージは想像以上に泥が多く出ていて、リスクが高かったです」と、冷静にコメント。パワーで不利な旧型のBRZで一時首位を走行した鈴木は「久しぶりにSSの本数が多いラリーを走って、疲れました(笑)。自分の走った印象とタイムが噛み合っていないので、ちょっと困惑しています。明日は、高山の時のように脱落しないように頑張ります。このクルマはパワーがないので、何とか食らいついていきたいですね」と、振り返った。

JN-5クラスは、SS1とSS2で連続ベストを並べた松倉拓郎/山田真記子(トヨタ・ヤリス)が、SS3でベストタイムを獲り返した阪口知洋/野口智恵美(日産マーチNISMO S)、SS4を制した伊豆野康平/簑島琴美(ヤリス)と僅差のトップ争いを繰り広げる。松倉はSS6で2番手以下を20秒以上も引き離す圧倒的な一番時計をたたき出すと、SS9まで連続ベストを並べてみせた。これで松倉が2番手の阪口に対して40.5秒のアドバンテージを築いて、初日を走り切った。トップから44.8秒差の3番手に伊豆野、1分07秒5差の4番手に佐藤光理/坂口進(トヨタ・ヴィッツ)が入っている。

2年ぶりのタイトル奪還を狙う松倉は「コ・ドライバーとのコンビネーションも含めて、やっと舗装路での走りを思い出してきました(笑)。頑張りたかったステージでぶっち切ることができて良かったです。午前中はセットアップを変えたり、フィーリングを取り戻すまでに時間がかってしまいました」と、笑顔を見せた。

JN-Xクラスは、王者の天野智之/井上裕紀子(トヨタRAV4 PHEV)が、SS1ではパイロンタッチによりペナルティが加算され幻のベストタイムとなるものの、SS2以降はすべてのSSでベストタイムをマーク。初日だけで2番手の中西昌人/山村浩三(ホンダCR-Z)に3分44秒9差をつけてみせた。4分38秒8差の3番手には、新たに黒木美珠をコ・ドライバーに向けた清水和夫(トヨタ・ヤリスHEV)がつけている。

今回も2番手以下に大差をつけた天野は「SS1はかなり路面が滑りやすく、左フロントをヒットしてしまいました。ここでパイロンタッチもしたので、これで5秒のペナルティです。午前中のセクションはシートポジションを少し間違えていて、アクセルの加減が強かったようです。それ以降はシートポジションを調整したので問題はありませんでした」と、冷静に振り返った。

■レグ2

ラリー2日目は新ステージの「Sanganesan Skyline(4.38km)」と、愛知こどもの国を中心とした新ステージ「Aichi Kodomo no Kuni(2.38km)」、「Mikawawan Skyline(10.08km)」の3ステージをサービスを挟んでリピート。午前中のセクションの最後に、前日も走行したグラベル路面のギャラリーステージ「SSS KIZUNA(0.60km)」を走行する7SS、34.28km。低速と高速が組み合わされた前日から一転、新ステージを含むハイスピードセクション中心の1日となる。前日、SS2でのエンジントラブルによりリタイアした新井敏弘/安藤裕一(スバルWRX S4)は、再出走を断念した。

前日に吹き荒れた強風はひと段落したものの、気温が下がった最終日。オープニングのSS10、初日トップの新井大輝/坂井理崇(トヨタGRヤリス・ラリー2)が、鎌田卓麻/松本優一(シュコダ・ファビアR5)に0.6秒、大竹直生/橋本美咲(GRヤリス・ラリー2)に1.2秒、勝田範彦/保井隆宏(GRヤリス・ラリー2)に1.3秒、奴田原文雄/東駿吾(GRヤリス・ラリー2)に3.7秒差の一番時計。これで新井大輝と2番手につける勝田の差は、33.3秒に拡大した。

SS11も新井大輝が勝田に0.5秒、大竹に0.8秒、鎌田に1.3秒差のベストタイムをマーク。今回最長の10.08kmを走行するSS12「Mikawawan Skyline 1」は、鎌田が新井大輝に1.8秒差をつけてSS1以来となるベストを刻む。鎌田はSS13も連続で制し、2番手の勝田との差を午前中のセクションだけで10秒以上も縮めてみせた。首位の新井大輝はコ・ドライバーとのコンビネーションを確かめながら、2番手以下との差を41.6秒に拡大した。

中間サービスを挟んだ午後のセクション、新井大輝はSS14、SS15と僅差ながらもベストタイムを揃えてみせた。迎えた最終のSS16も新井大輝がベストタイムで締めくくり、GRヤリス・ラリー2でのデビュー戦、そしてコ・ドライバーの坂井理崇との初ラリーを勝利で飾った。55.4秒差の2位は昨年まで三河湾を2連覇してきた勝田、3位には最終日に2本のベストタイムをマークして勝田に5.2秒差にまで迫った鎌田が入った。以下、1分27秒3差の4位に奴田原、2分48秒3差の5位に福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアRSラリー2)、ラリー2デビュー戦となった大竹は2分52秒5差の6位でラリーを終えた。

新たな相棒との初ラリーで勝利を持ち帰った新井大輝は「まずはフィニッシュできたことにホッとしています。今回、初めてのコ・ドライバー、初めてのクルマでした。スタート前の段階で乗りやすいことは分かっていましたが、ステージを走ってもその印象は変わりませんでした。GRヤリス・ラリー2の乗りやすさに懐の深さを感じましたし、その設計思想に感動しました。僕が頑張ったというよりも、単純にクルマが速かったです」と、納得の表情。2位に終わった勝田は「今回のラリーは課題ばかりが残りました。特に高速セクションは、完全にビビりながら走っていて、なんとか対策する必要があります。次の佐賀までにテストを予定していますし、しっかり準備して挑みたいです」と、反省を口にした。

JN-3クラスは、この日最初のSS10で、初日首位の小泉敏志/加勢直毅(トヨタGRヤリス)がベストタイムを刻む。続くSS11、SS12、SS13では、2番手の内藤学武/大高徹也(トヨタGRヤリス)が、3ステージ連続で小泉を上まわり、その差を0.7秒に縮めてみせた。サービスを挟んだ午後のセクション、SS14は小泉、SS15は内藤がそれぞれベストを獲り、最終SSを前にふたりの差はわずか0.6秒。緊迫のSS16で内藤を3.4秒引き離した小泉が、結果的にSS2以降一度もトップの座を譲ることなく4.0秒差をつけてトップフィニッシュ。待望の全日本ラリー選手権初優勝を手にした。55.8秒差の3位に大倉聡/豊田耕司(GRヤリスDAT)、4位には最上佳樹/小藤桂一と僅差のMORIZO Challenge Cup(MCC)トップ争いを逆転で制した奥井優介/藤田めぐみ(GRヤリス)が入っている。

開幕戦を制した小泉は「木曜日のテスト走行でエンジンが壊れてしまい、急遽京都の工場に戻ってエンジンを積み替えてきました。トップフィニッシュできて、最高の気分です。ずっと勝てそうで勝てなかったので、本当に嬉しいです。今回はコ・ドライバーの加勢選手に任せて、僕はタイムを見ずに自分のやるべきことに集中しました。それもあって、僅差の展開になりましたが、最後まで内藤選手を意識せずに走ることができました」と、笑顔で振り返った。1秒差以内に迫りながらも最終SSで突き放された内藤は「悔しいです。2日間をとおして自分の中ではミスを抑えて走ったのですが、最後のSSは午前中とほぼ同じタイムで縮めることができませんでした。次戦は同じことを繰り返さないよう頑張ります」と、苦笑を見せた。

JN-4クラスは、初日トップの山本悠太/立久井和子(トヨタGR86)が、ハイスピードセクション中心のステージで、パワーのアドバンテージを活かして鈴木尚/島津雅彦(スバルBRZ)を引き離しにかかる。山本はSS12とSS13で連続ベストを刻み、その差を12.9秒に拡大。そのまま、開幕戦での勝利を飾った。初日3番手の渡部弘樹/横山慎太郎(GR86)はSS10、SS11、SS14、SS16と4度のベストタイムをマークし、3位表彰台に加えて、デイポイントも持ち帰った。1分10秒8差の4位に山口清司/澤田耕一(GR86)、1分20秒5差の5位に加納武彦/萠抜浩史(BRZ)が入った。

ラリー三河湾3連覇を決めた山本は「新ステージが加わったこともありますが、あらためてこのラリーの難しさを感じました。アベレージスピードが極端なので、そこにアジャストしていくのが簡単ではなかったです。前輪駆動車両と同じクラスになったことで、予想どおりクルマの得意不得意が出て面白いですね」と、冷静に分析。高速SS中心の最終日、山本に引き離されてしまった鈴木は「2位表彰台ですが、あまりうれしくないですねえ。やっぱりすごく悔しいです。午前中のセクションの冷えた路面に合ったセットアップで走ることができませんでした。ドライバーの力でカバーできると思ったんですが、やはりしっかりマシン側で対応すべきでした」と、悔しさを露わにした。

JN-5クラスは、初日トップの松倉拓郎/山田真記子(トヨタ・ヤリス)が、序盤こそペースを抑えたものの、SS12からSS15まで4連続ベスト。2位の阪口知洋/野口智恵美(日産マーチNISMO S)との差を1分00秒1差に拡大して、勝利を飾った。SS13で一時2番手に浮上した伊豆野康平/簑島琴美(ヤリス)が、1分14秒0差の3位。なお、SS10では今シーズンからドライバーとして全日本ラリーに挑戦する有川大輔/梶山剛(ヤリス)、SS11はKYOJYO CUPにも参戦中のRINA ITO/松浦俊朗(マツダ・デミオ)、SS16はオサムファクトリーの若手育成プログラムで全日本初参戦に挑んだ北井悠樹/西村正義(ヤリス)が、それぞれベストタイムをマークしている。

幸先よく開幕戦を制した松倉は「正直、準備も含めて課題が残るラリーとなりました。それでも、苦しみ耐え忍んでしっかりタイムを出すことができたことが、勝利につながったと考えています。結果としては100点満点のラリーでしたね」と、笑顔を見せた。2位で走り切った阪口は「最低限の仕事はできたと思いますが、特に午前中のセクションでは、ペースコントロールに課題を感じました。まだまだ松倉選手と差があるので、そこを埋める方法を次のラリーまでに考えたいです。要修行ですね」と、コメントした。

JN-Xクラスは、首位の天野智之/井上裕紀子(トヨタ・アクア)が、初日に築いたアドバンテージを活かしつつ、スーパーSSのSS13以外の全ステージでベストタイムを並べ、2位以下に6分近い差をつけて勝利。2位には前日からひとつ順位を上げた清水和夫(トヨタ・ヤリスHEV)が入った。「ハイスピードステージは、この年のドライバーにはキツい(笑)」と、語る中西昌人/山村浩三(ホンダCR-Z)が、6分50秒9差の3位でラリーを走り切った。

ラリー2日目も危なげなく首位を快走した天野は「セッティングを間違えたことで、高速ステージではリヤが跳ねてしまい、危ない場面もありました。ラリー終盤に向けて走りやすく調整して、確実にフィニッシュしました。ハイスピードステージが多く、このクルマのパワーに助けられた気がします。次の佐賀や第3戦の飛鳥は昨年ヤリスに詰められているので、もう少し乗りやすくしたいですね」と、次に向けて改善点を語った。清水は「今シーズンから新しいコンビで挑みます。ペースノートなどコンビネーションはまったく問題ありませんでした。早着のペナルティがあったのですが、なんとか取り返すことができましたね」と、笑顔で振り返っている。

(RALLY PLUS)

総合結果

順位 クラス ドライバー/コ・ドライバー 車名 タイム
1 JN-1 新井 大輝 / 坂井 理崇 R2R×YAHAGI GR Yaris Rally2 50:32.9
2 JN-1 勝田 範彦 / 保井 隆宏 GR YARIS Rally2 51:28.3
3 JN-1 鎌田 卓麻 / 松本 優一 Castrol TEIN DL FABIA 51:33.5
7 JN-3 小泉 敏志 / 加勢 直毅 DL クスコ ドリームドライブGRヤリス 55:17.3
20 JN-4 山本 悠太 / 立久井 和子 SammyK-oneルブロスYHGR86 57:50.0
28 JN-X 天野 智之 / 井上 裕紀子 TRT・DL・RAV4 PHEV 59:59.0
29 JN-5 松倉 拓郎 / 山田 真記子 DL★Gセキネン鹿ソニックLOVCAヤリス 1:00:02.8

注)クラス区分については全日本ラリー選手権の基礎知識をご覧ください。

参考総合結果表: リザルト(PDF) リザルト(Excel)

ご注意:本レポートおよび結果表はJRCA/RALLY PLUSが独自に取材・入手したもので、JAFの公式発表ではありません。内容に誤りや他の発表と異なる場合がありますので、参考資料としてご覧ください。

ダイジェスト動画

イベントフォト

JN-1クラス優勝 新井 大輝 / 坂井 理崇

JN-3クラス優勝 小泉 敏志 / 加勢 直毅

JN-4クラス優勝 山本 悠太 / 立久井 和子

JN-5クラス優勝 松倉 拓郎 / 山田 真記子

JN-Xクラス優勝 天野 智之 / 井上 裕紀子